退職者の補填。異動辞令は突然に。

どーも「N・W・ごりら」です。

東証一部上場企業が全てホワイト企業だと思っていませんか？

僕が新卒入社した企業は、スポーツ用品を取扱う東証プライム上場企業でした。

この企業がまさにブラック企業でしたので、その経験を綴っていきます。

就職、転職を検討している方は、数ある事象の一つとして参考にしていただけたら嬉しいです。
※既にこの会社を退社していますので、現在は改善されているかもしれませんし、されていないかもしれません。

本日のブラック~店舗社員編⑨~

他の店舗の退職者の補填のための、異動辞令が日常茶飯事。

販売員の離職率が高い

販売員、ショップ定員と呼ばれる職業の離職率が高いことは有名な話。
しかし、これがブラック企業の場合、この離職率は更に高くなると思われます。
※販売員、ショップ定員でもホワイトな職場もあるはずだとは思いますが・・・

僕が働いていたスポーツ量販店も、例外なく離職率が非常に高い職場でした。

誇張無しで、1店舗で1年に1人は必ず社員が辞めていました。
病んでしまって働くことが出来なる人もいました。
※この数だけ見ると大した数字じゃないように見えますが・・・

確実な人数を把握しているわけではありませんが、150店舗ほどありましたので、年間で150人近くは辞めるか休職していたと思います。

新卒で入社した同期は100人ほどいましたが、3年後には半分の50人くらいになっていましたので、
3年で3割が辞めると言われている新卒市場ですが、3年で5割も退職しているのは平均より高い離職率は間違いないですね。

正社員でも本当にサラッと辞めるんです。

・急に来なくなってしまう
・「1か月後辞めるんで、今日から有給にとります」と急に連絡がくる
・退職代行の企業から電話がかかってくる
・病んでしまって、仕事場で泣き出してそのままフェードアウト

こんなことは僕の周りで日常茶飯事で「あぁ～またか～」と思えるくらい当たり前のことでした。
※よく僕は8年間も働いたな～としみじみ思います。

1店舗の社員の人数は店舗の売り上げ規模より本部が設定をします。
小さな店舗で3人、売り上げ上位店かつ大型店舗は8人程度で社員の人数を設定されています。

この設定された人数が不足すると、別の店舗より社員が異動し、社員を補填するのが基本の流れです。

売り上げ上位の店舗は、何があっても最優先です。
売り上げ上位の店舗で社員不足が発生した場合は、真っ先に異動辞令が発令します。

基本店舗社員は「総合職」採用で、全国どこでも転勤できます！という条件で採用をされていますので、辞令の拒否権はありません。
拒否をすると、それまで総合職として支払われた手当を全て会社に支払うというペナルティが発生します。

※実際拒否した人は意外に多く、その人たちはペナルティを払う前に自主退職していましたね。
北海道の店舗社員が、熊本県とか飛ばされるわけですから、嫌な人はサラッと辞めてしまうわけですよ。

そこで自主退職が発生すると、また他の社員に異動辞令が出るだけですので、どこかで退職者が発生するとこの辞令ループが続くわけです。

そこで驚くのが、辞令が出てから引越しまでの期間です。
僕は一度本州から九州に飛ばされたことがありましたが、辞令が受けてから、引越しまでは約2週間しかありませんでした。

独身だったので転勤自体はさほど問題はなかったのですが、引越しまでの期間が短すぎて憤りを感じました。
役所で手続きをしたり、荷造りをしたり、会社指定の引越し業者と連絡をとったりと時間に追われる毎日でした。

転勤後に家は会社が社員寮という名のレオパレスを手配してくれたので、家を探す手間はかかりませんでしたが、それでも2週間は短すぎます。

ブラック企業なので、転勤の準備のために有休を使わせてくれたりするわけはありません。
異動辞令が出てからは、帰宅後に荷造りをし、数少ない休日には役所に行き、引越しの手配をし、必要なものを買いに行くということに追われた記憶があります。

僕は本州から九州ということで約2週間という期間でしたが、関東から関東の転勤であれば、異動の10日前に急に言われたりする人もいましたし、
先述したような異動拒否が発生場合は、辞令の玉突き事故みたいになるので、その分異動までの期間が短くなります。

この話は決して特殊な事例ではなく、日常というところがブラック企業が特徴の一つでした。

異動とは総合職で採用されている人にとって、当たり前に起こり得る事象です。
栄転という言葉もある通り、ポジティブな異動もたくさん存在します。

今思うと、店舗社員時代は異動は、出世、栄転という言葉からはかけ離れた「ただ働く場所が変わる」だけだったと思います。
自分という個人が求められて異動辞令が出るのではなく、ただの補填。誰でもいい補填。

社員を大事にしないブラック企業。
退職者を減らすことからは目を逸らし、ただただ型を維持しようとするところが僕は凄く嫌でした。