マーケティング・仕事の進め方の話

【目的と手段】目的と手段が入れ替わると無駄な業務が増える。

どーも「N・W・ごりら」です。

僕がスタートアップ企業に勤めていた時に、インターンで優秀な大学生(旧帝大在学)が入ってくれており、

「よく目的と手段を履き違えるな!ってビジネス本に書いてあるんですが、具体的にどういうことなんですか?」

という質問を受けました。
確かによく目にする「目的と手段」という言葉。

僕は以前の職場で、上司がマッキンゼーから引き抜かれたゴリゴリのコンサル出身者だったため、そこでこれについて徹底的に叩き込まれた経験があります。

そこで、

語るごりら
語るごりら
本日は、目的と手段を履き違えないように注意すべき点を綴っていきます!

このブログで得られる情報

・目的と手段とは
・正しい目的と正しい手段
・手段が目的と認識される瞬間
・本来の目的とは大きく外れる
・まとめ~目的の設定が甘いと何もかもうまいくいかない~

目的と手段とは

そもそも、目的と手段という言葉の意味は何なのでしょうか?

目的の意味

辞書には、次のように記されています。

「得ようとしてねらう対象。到達したい状態として意図し、行動を方向づけるもの。」

つまり、「公務員になる」「動画編集ができるようになる」といったゴール地点のことです。
行動を方向づけるものとあるように、行動自体を指す言葉ではなく、行動の先にあるゴールを指す言葉が目的となります。
※目的を目標、夢と言い換える場合が多い気がします。

手段の意味

辞書には、次のように記されています。

「目的を達するためにその途上で使う方法。」

つまり、「公務員になるために、公務員試験の勉強をする」「動画編集ができるようになるために、Youtubeを見て自主学習をする」といった、ゴールにむけて「何をやるのか?」ということが

正しい目的と正しい手段

アパレルの仕入れて販売をしている会社に所属しているとします。
そこでの目的は「アパレルを販売して、会社の売上と利益を上げる」というのがオーソドックスかと思います。

この目的を果たすための手段として

・広告出して、ブランドの認知度を向上させる
・社内で商品の講習会を実施し、販売員のレベルを上げる
・ECサイトを潤沢にしECでの販売数を増やす

当たり前のことと言えば当たり前のことなんですが、ここまでは問題なく理解ができるかと思います。
つまり目的を果たすために手段があるわけです。
そして、目的と手段はセットで考える必要があります。
※セットで考えることができない目的はありません。

手段が目的と誤認識される瞬間

目的と手段の関係性は、至ってシンプルにも関わらず、なぜ手段と目的を履き違えてしまうのか?
それは、私たちが行う業務のほとんどは手段に関わることばかりだからです。

大きな企業になればなるほど、部署や役割が細分化されることが多いため、

・広告担当
・教育担当
・EC担当

といったように、各担当者が各担当の業務しか行いません。
そうなると、各担当者の目的な下記のようになります。

・ネット広告でのインプレッション数を上げる
・販売員の商品知識を上げる
・ECサイトでの販売数を増やす

担当者の目的としては、何も間違っていませんが、先ほどを書いたように目的と手段はセットのため、この目的を果たすための手段が必要になります。

この目的を果たすための手段として

・インプレッション数を増やす、広告出稿費用を倍にし、配信メディアを増やす
・販売の知識を増やすために、毎週抜き打ちで商品知識テストを行う
・ECの販売数を増やすために、新たに激安の粗悪アパレルを仕入れてECで販売する

このように、本来は手段であるものを目的にしてしまうことで、新たな手段が生まれるわけです。

本来の目的とは大きく外れる

会社としての本来の目的は「会社の売上と利益を上げるために、アパレルを販売する」ということだったはずです。

この誤った手段を行うと「経費過多」「薄利多売」「業務量過多 ⇒ 残業増」というような負のサイクルが始まります。
※僕は前職では薄利多売に一直線で、なんでこの仕事してるんだろう?といつも考えていました。

ちょい驚くごりら
ちょい驚くごりら
あれ?インプレッション数も、販売員のレベルも、ECでの販売数も増えたけども、
会社ととしての売上も利益も上がっていないぞ???

なんてことが起こります。

誤った手段が実行される前にストップさせられることが望ましいですが、トップダウンのカルチャーが強い企業であるほど、ストップがかからないことが多いです。

準備をする手間も無駄になるため、まずは行動する前に「なぜこの業務をやるのか?」はよく考えた方が良いと思います。

まとめ~目的の設定が甘いと何もかもうまいくいかない~

仕事に限らず、何かに取り組むときには目的を大小問わず設定することが多いです。
ここの目的が抽象的なものだと、その目的を達成するために手段ももちろん抽象的なフワっとしたものになります。

仕事にしろ、趣味にしろ、良い結果が出ない、途中で面倒になって辞めてしまうといった場合、最初の目的の設定が甘いことが多く、目的の設定が甘いが故に、目的を達成する前に「何をすればいいかわからない」といった状況に陥ってしまうこと多いです。

手段を入念に考える、手段の淡々とこなす方が没頭できるため、夢中になり、楽しい気分なります。
逆に目的を考える際は、シンプルに「〇〇になりたい」というように考えるだけのため、深く考えることはありません。

しかし、本来最も大事なのは目的です。
目的を常に忘れないで、手段としての活動を行うことが目的を達成するために非常に大切なことです。

今まで自分で掲げた夢や目標を達成することが出来なかった経験がある方は、今一度目的を思い出してみてください。
夢中になりたいため、手段に没頭していませんか?
目的と手段の入れ替わりには要注意です。