家族の話

【地区大会1回戦の怒号】試合中に怒鳴っている監督ってさ。

どーも「N・W・ごりら」です。

先月の話ではありますが、ゴールデンウィークの自粛ムードはまだ続いていたため、子どもをどこに連れて行ってあげようかな?と考えていました。

ポスティングがされていた地元の情報誌を見ていたら、近くの体育館でバスケットボールのインターハイ予選がやっていることが判明!すぐさま息子とともにバスケを見に行くことに!!

語るごりら
語るごりら
僕は中高6年間バスケ部に所属をしていたということもあり、母校の応援がてら意気揚々と出かけたわけですが、そこで見た光景が物凄く印象的だったので、綴りたいと思います。

怒号が飛び交う地区大会1回戦

息子の一言

特にこの試合が見たい!というものがあったわけではなかったので、ふらっと見に行って、1試合くらい見たら帰ろうと思って体育館に到着。ちょうど男子の試合の試合前のウォーミングアップだったので、そのまま観客席に息子と座り、試合開始を待つことに。

☆男子1回戦
A商業高校 VS B東高校

A商業高校・・・県大会には必ず出場するも、県大会1回戦が勝ち進めるかどうか難しい強さ。部員は30人程度。
B東高校・・・県大会に出場することは5年に1度程度。進学校ということもあり、部員も10人程度。

試合が開始し、A商業高がボールを獲り攻撃が始まる。僕がどうやって攻めるんだろう?と試合を楽しもうとした瞬間、息子がとっさの一言。

「なんであの人あんなに怒ってるの?怖い」

僕には当たり前過ぎて何も感じていませんでしたが、確かにA商業高校の監督は怒鳴っていました。
僕が高校時代も確かにそういう光景は当たり前で、強い高校の監督はとにかく怒鳴っている人が多く、「そういうもの」と認識していましたが、3歳に息子にはなんで怒っているのかがわからなかったようでした。

怒鳴る監督とそのチームを観察してみる

息子のその一言が物凄く気になってしまい、試合を見るというよりも、それぞれのチームの雰囲気やプレイする高校生たちの顔色、監督の発言に注目してみることにしました。

息子が言うように外から見てみると「なんで怒っているんだ?」と思いました。なぜならば、自分のチームの選手がボールを運んでいるときに、「さっきのディフェンスはクソだ!」みたいなことをひたすら言っているわけです。

ちょい怒るごりら
ちょい怒るごりら
今言うなよ。今はオフェンスなんだからオフェンスに集中させてやれよ!

と外野ながら思いました。
そして、上手にスクリーンがハマり、フリーで3Pシュートを決めるA商業高校。監督は「遅いよ!」とただ怒鳴る。

怒るごりら
怒るごりら
怒鳴るなよ!3P決めるの大変なんだぞ!

選手たちは萎縮しているようにも見えましたし、監督の方をやたらと見ているようにも見えました。あの選手の親だったらあんな子どもの顔見たくないなーとも思いました。

30歳を過ぎて、この光景は感覚的ではありますが、心地よくないと感じました。そして、同時に息子にはこういう環境ではスポーツはしてほしくなと強く感じたわけです。

B東高校の楽しそうなバスケ

対して、B東高校のチームの雰囲気は物凄く温かく、楽しそうにのびのびしたプレーをしていたのが印象的でした。
監督はおそらく20代後半の若い顧問の先生で、自分のチームがゴールを決めると激しく喜ぶような監督でした。

まさに両極端。

しかも、B東高校は観客席の雰囲気も良く、同校の女子チームが応援をしていて「ナイッシュー」とか声援を送っているわけですよ!僕が選手だったら、スタミナ切れないくらいアドレナリン出てますっていう話なわけです。

ただ、B東高校はチームとしてそこまでの力がないため、第2Qが終了した時には、20点差くらい差がついていましたが、第3Qが始まった後も、あきらめた雰囲気でもなく、あくまでも前向きな姿勢で、それでいてのびのびプレーをしてました。

ミスをしても同じコートの選手たちが励まし合い、シュートを決めた選手にはハイタッチをする。監督も「次は決めよう!」「ナイッシュー!」と声を掛けているのは、見ていてもいいなと思うほどです。

そして試合終了。20点差は覆すことができず、大差でB東高校の敗退。これで3年生は引退になります。決して惜しい試合でもなく、前評判からしても妥当な結果。しかも地区大会の1回戦のため、注目されていた試合でもなかったようです。

B東高校の選手たちは泣いていました。
観客席の女子チームの選手たちも泣いていました。
監督も泣いていました。

大差で負けようが、前評判通りの結果であろうが、選手たちは全力だったんだなと。誰かに強制されたわけでもなく、怒鳴られることもなく、自分たちがやりたいバスケットができたんだなと。

時代錯誤の指導なのか?

百獣の王の武井壮さんが「優秀な指導者」についてお話されていたことがあり
「選手たちに能力を上げる。それがより短い時間であれば、尚優秀」

それに加えて「たとえ1時間で能力を上げることが出来た場合、選手たちが能力が上がることが楽しくて、自発的に練習をしてしまうのが、更に優秀な指導者」

という発言をこの試合を見て思い出しました。(一言一句は合っていないとおもいますが、このようなニュアンスの発言だったと記憶しています)

まさに僕はこの通りだと思います。この言い方は少し良くない部分もありますが、高校生は部活動だけしていればいいわけではありません。勉強をしなくてはいけないし、世の中の動きを知らなくてはいけません。バスケでプロになってお金を稼げる人が何人いるでしょうか?

高校生活の3年間は貴重です。ここで得たものはきっと今後の人生の糧になるとも思います。もちろん辛いくて厳しい部活に耐え抜いた!という経験も人生の糧になる人もいるとは思いますが、別に耐えなくてもいいのではないでしょうか?楽しいことだけやって自信が付くこともあるんじゃないですかね?

僕ははっきりと怒鳴り、強制するような指導は時代錯誤も甚だしいと思っています。僕の子どもには、自分を大切にすること、耐えた後に何を得られるのか?何を失う可能性があるのか?ゆっくり伝えていきたいと感じました。

結論

息子の放った「なんで怒っているの?」という一言は、まさに金言であったと思う親バカです。

今日でごりらは41歩進んだ。