どーも「N・W・ごりら」です。
僕は、東証プライム上場企業からスタートアップ企業に勢いで転職をして大失敗しました。
スタートアップでゴリゴリ仕事をするのは悪い事ではありませんが、自分が経営者の立場でなければ、結局社長には使われて終わってしまう可能性があります。
※僕は、売上も粗利も大幅に稼いだにも関わらず、それに対してのインセンティブも払われませんでした。
そして、新しいオフィスを勝手に契約して、財務状況を悪化させる社長に見切りをつけて早々に辞めました。
スタートアップの社長を一括にして批判するわけではありません。
僕が出会った危険なスタートアップの社長を紹介し、スタートアップに就職、転職を考えている方の参考になればと思います。
ということで、
・僕が転職したスタートアップ企業の特徴
・IPOとは何か
・IPOのメリット
・社長がIPOしたい理由が承認欲求のみ
・まとめ~IPOはあくまでも手段である~
僕が転職したスタートアップ企業の特徴
僕が働いていたスタートアップ企業は、Google広告やらYahoo!広告のようなインターネット広告販売し、運用を行っている小さな広告代理店でした。
独自性は一切ありません。
企業から2年のためスタートアップ企業と言っているものの、最近できた小さな広告代理店というだけの会社でした。
今冷静に当時を振り返ればわかるはずなんですが、当時の僕は、
「スタートアップ=イケてる会社」
と思いたかったんだと思います。
IPOとは何か
IPOは「Initial Public Offering」の頭文字を取った言葉です。
日本語では「新規公開株」や「新規上場株式」と翻訳されますが、「株式を上場させる」という意味合いで使われることがほとんどです。
昔は上場という言葉を使っていましたが、横文字文化が好きな意識高い系のスタートアップ経営者がIPOを連呼するわけです。
IPOにより生じるメリット
IPOには企業にとってメリットがあります。
メリットは非常に分かりやすいです。
・社名が有名になることで社会的信用度が上がる
・資金調達が容易になる
・求人を出せばドンドン応募が来る
社会的信用度が上がる
IPOには企業自体の知名度を向上させます。
IPOを行うと証券会社から投資家に向けてIPO株の案内が入り、メディアで大きく取り扱われることがあります。
※事業内容がすでに有名なサービスであれば、メディアは放っておきません。
知名度が上がれば社会的信頼度の向上します。
IPOをするためには、厳しい上場審査に合格しなければなりません。
審査基準には企業の財務状態の水準や内部管理体制の充実が求められ、これに合格したという信用を得ることができます。
また、IPOすれば企業の財務状況等を公開していかなければならないため、顧客や取引先からの信用度も上がります。
※よくコーポレートサイトに掲載されているIRという項目が公開されている財務状況です。
資金調達が容易になる
株式公開により、資金調達力が強化されます。
株式を公開することで投資家などから資金を募り、スムーズな資金調達が可能になります。
もちろんIPO時だけでなく、増資などによって必要な時期に資金調達も可能です。
※株式による資金調達は利息や返済がないため、事業投資などに向けた有効な資金調達方法です。
求人を出せばドンドン応募が来る
IPOは採用活動にもメリットをもたらします。
先述の通り、社会的信用度が高いため、安定している企業という印象を与えます。
そのため、優秀な人材が集まりやすくなり非上場企業と比べれば競争力も向上します。
※名前を知らない企業に就職するのは勇気が必要ですからね。
社長がIPOしたい理由が承認欲求のみ
僕が勤めていたスタートアップ企業の社長はとにかく「5年後にIPO」という目標をひたすら唱えていました。
冒頭でお伝えした通り、インターネット広告に特化した広告代理店でしかありません。
何か目新しいSaaSを作ったり、アプリを開発したりというような、今流行りの企業ではありませんので、爆発的売上が上がることは考えにくいわけです。
入社当初社長に聞いてみました。
すると社長は
「前職の会社役員がIPOをしたとき感動したって言ったんだよね。そこから有名になって会社が大きくなったことを実感したらしいからそれを経験したい。」
更に僕は聞いてみます。
すると社長は
「IPOしてみたいんだよね。自分会社が世の中を動かすのを実現したい。自分たちのビジネスが世界中に溢れるのを見たいんだよね。」
全然噛み合わないわけです。この質問をして疑問抱いてる最中に新しい事務所を勝手に契約してきました。
※わざわざ銀行から融資を受けて。
とにかく広くて内装にもお金をかけたオフィス。
その時感じました。
この人はただただ「イケてる社長」というものに憧れているだけだと。
IPOをした会社の社長は凄い。というイメージを持っていて漠然とそれを夢見ているのだと。
そこからすぐに僕は辞めました。
IPOを目標と言いつつ、なぜIPOをするのか?したいのか?が明確ではなく、IPO自体がゴールと言っている経営者は危険です。
実際、僕が辞めた後その企業は潰れてこそいませんが、莫大な家賃を払うことで精一杯になり、従業員も3分の1になったとのことです。
※インターネットの広告代理店しか事業内容はありません。
まとめ~IPOはあくまでも手段である~
IPOはゴールではありません。
IPOはそもそも株主を公開して資金調達を目的とするものです。
IPOを目標とする経営者はIPOをゴールとしておりそこに執着する傾向があります。そんな企業がIPOできるほど甘くないわけです。
独自のサービス、独自の製品があってこその企業価値です。
スタートアップ企業に独自性がなければ、同サービスを展開する大手に勝てるはずがありません。ましてや、IPOなんて夢物語。
スタートアップに転職、就職を考えてる人は経営者の考え方をよく聞いてみてください。
※僕は深く聞かずに失敗したので。