VMDの仕事

【VMDの仕事】スポーツ小売業のVMDの仕事について解説。

どーも「N・W・ごりら」です。

僕は新卒入社をした会社は、東証一部上場の流通小売の企業でした。

いわゆるスポーツの流通小売で、

・スポーツデポ
・アルペン
・ヒマラヤ
・スポーツゼビオ
・サッカーショップKAMO
・ステップ

上記のような会社にいたと思っていただければイメージがしやすいと思います。





僕は入社後約3年ほど店舗で販売員として働き、
異動で本社の販売促進やVMDを管轄している部署に配属となります。

そんな僕が綴っていきます。

語るごりら
語るごりら
本日はスポーツ小売業のVMDの仕事について綴ります。

このブログで得られる情報

・そもそもVMDとは何か
・スポーツ小売業のVMDの仕事内容
・オシャレとは程遠いスポーツ小売業
・まとめ~実店舗を魅力的にするのがVMD~

そもそもVMDとは何か

VMDとはVisual MerchanDising(ビジュアルマーチャンダイジング)の略称であり、
堅苦しい言葉でいうと、

商品化企画(マーチャンダイジング)を
視覚化(ビジュアル)することにより、
商品を魅力的に見せることを指します。

分かりやすくいうと、

商品をより魅力的に見せることによって売上を向上される仕事です。

商品自体に魅力があれば、置いてあるだけで売れるはずです。
商品自体の魅力がわからなくても、接客のプロが接客をすれば、売れるはずです。

VMDの仕事は、適切な場所、適切な演出を行うことにより、

商品が魅力的に見え、
お客様が自然に買いたくなる売場

を作り上げることがミッションです。

商品によっては、

・機能性を訴求する
・カラーバリエーションを訴求する
・使用するシーンを連想させる

など、どの訴求がお客様に刺さるのかが異なります。
それを見極めるのも大事なスキルとなります。

僕は学生時代販売員のバイトをしていたわけでなく、アパレルにも興味がなかったため、
入社して初めてVMDという言葉を知りました

アパレル業界にいないと知ることがない言葉だと思います。
※転職サイトを見てみても、VMDという職種は出てきます。

スポーツ小売業のVMDの仕事内容

※あくまでも私が勤めていたスポーツ流通小売業の場合です。

メインの業務は、
バイヤーが買い付けた商品の中で、
特にバイヤーが売りたい商品を実店舗の売場で魅力的に見せること。

僕の勤めていた会社は、商品の買付けをするバイヤーと、VMDの担当者がペアで仕事を行っていました。

各ブランドの展示会への同行

バイヤーと一緒にナイキやアディダスの展示会に行きます。

来年売れそうな商品をバイヤーが選ぶ中、
VMD担当は、展示会の会場のディスプレイや商品を観察し、

・ブランドがどの商品を推したいのか
・ブランドが商品をどのように演出しているのか
・自分たちの店舗では何ができるのか

という、商品の見せ方と店舗への落とし込み方を考えます。

具体的には、

・今年のナイキはスリッポンを推してる!
・アディダスのスタンスミスの新色いいな!
・ニューバランスは定番スニーカーを改めて推してる!

という各社のラインナップを見て、想像を膨らませます。

バイヤーは
「売れる商品は何か?」を1番に考えているため、
ベーシックなアイテムを選ぶことが多く、派手なもの、奇抜なものはあまり選ばないことが多いです。

・白と黒ばかりの買付
・スタンスミスはベーシックカラーのみ
・ニューバランスは10000円前後のモデルばかり

というような保守的な買い方をする人もいます。

ベーシックなアイテムは店舗では映えない。
派手なものは映えるけど、売れない。

という難しいバランスをバイヤーと話し合い、
何とか店舗で映えるような商品を買ってもらえるように説得します。

最終的に決定権はバイヤーにあるため、
バイヤーがベーシックなアイテムしか仕入れなかったら、
来年はベーシックなアイテムだけて、売り場を考えなくてはいけません。

店舗への陳列指示

バイヤーが仕入れた商品を把握し、どのタイミングで注力するのかを擦り合わせたら、
店舗にその売場を作ってもらう指示を出します。

全国に店舗がありましたので、1つの店舗で見本の売場を作り、売場の写真を撮り、各店舗に共有します。

こんな感じで売場を作ってください!

もちろん雰囲気だけでなく、写真と一緒に細かい説明も記載するのですが、
店舗ごとに店舗の形も違いますし、在庫量も違うため、
あくまでも大枠と必ず押さえて欲しいことを伝え、
あとは店舗の店長や担当者に任せます。

指示が上手いVMD担当は、担当アイテムの売上が上がり方が顕著です。

店舗のスタッフがわかりやすい、かつ売りたい商品を魅力的に見せることができるのがVMD担当者の力量となります。

ちなみに、僕の場合は、
店舗のスタッフが分かりやすいような指示に重きを置いていたので、あまり凝った陳列の支持が出来ず、

「もっと映える売り場作って指示しないと売上上がらないよ!もっと複雑な指示も出していかないと!」

とよく注意されていました。

販売員をしていたときに、VMDの指示が複雑過ぎてよくわからないことが多々あったので、

泣くごりら
泣くごりら
そんなに複雑な指示してもスタッフは売場作れないよ。

って心の中ではいつも思っていました。

オシャレとは程遠いスポーツ小売業

「僕はVMDやってます!」というと、オシャレな感じがしますが、
僕の勤めていたスポーツ小売というフィールドでは、オシャレなんてほぼ遠い世界でした。

大型のスポーツ量販店に行ったことがある人は、感じたことがあるかとしれませんが、

とにかく店内はゴチャゴチャしてます。

・アパレル
・スニーカー
・ランニングシューズ
・野球
・サッカー
・テニス
・フィットネス
・キャンプ
・ゴルフ

というように、1つの店舗で様々なアイテムがあるため、店舗自体にまとまりがありません。

そして、量販店の名残が強いため、
大量に安いものを目立つところに陳列するということ良しとする文化が根付いてしまっています。

そのため、オシャレな売場の指示を出したとしても、指示に従わずにダサい安いアパレルを陳列したりしてまうんです。

それに加え、スタッフの服装がダサいんですね・・・

僕も人のことを言えませんが、
そもそも、アパレルに興味がない人材が働いているのが、
スポーツ小売なわけなので、オシャレな人の割合が少ないのは当たり前です。

そんな環境で

「カラーストーリーを重視して」とか
「小物は店内在庫で合うものを選んで」とか
指示したところで上手く伝わるわけないと今思い返せばわかります。

本当にVMDをしたいのであれば、アパレルショップ、セレクトショップで働くことをオススメします。

まとめ~実店舗を魅力的にするのがVMD~

スポーツ小売りのネガティブな面をお伝えをしてしまいましたが、
だからこそ面白いという部分もありました。

スポーツ用品のようなオシャレとあまり関係しないアイテムを
どのようにかっこよく魅せるのかを考えるのは、刺激的な仕事です。

ECサイトで服や靴を買うのが当たり前の世の中ですが、
こんな世の中だからこそ、実店舗をカッコよくできるVMDは面白いです。